久野 高明 船橋 麻生子 尾形 剛志

基礎地盤コンサルタンツ(株)

久野 高明

25.地質調査技士に合格して


1.受験体験記を書くにあたって

 受験体験記の執筆依頼を受け、何を書くか迷いました。私は文章にあまり自信がないので、受験に対して自分が感じたことや思ったことはなるべく書かずに、私の受験対策を中心に書くこととします。受験対策はおそらく十人十色で、各個人異なるスタンスをもっているものと思います。それぞれの個人がもつスタンスを、より向上させるための参考にして頂ければ幸いです。

2.受験対策では何をやったか(私の場合)

 受験勉強をいつ・どこでしたのかを「(1)時間と場所」に書き、どのようなことをしたのかを「(2)受験対策方法」に書きます。

(1)時間と場所

 受験なので時間を見つけて勉強する必要があります。勉強する時間は仕事後に設けるという方法もありますが、私の場合仕事後だと仕事からの解放からとても勉強する気にはなれません。ですから、朝1時間早く出社して会社で勉強しました。会社で勉強するメリットは、高価で買えない専門書があることで、分らない問題や気になることを気がねなく調べる事ができます。

(2)受験対策方法

 受験対策として手始めに協会で開催している事前講習会に参加しました。この事前講習会は内容の濃い講義はさることながら、使用したテキストには詳しい解説が記載されており、とても勉強になりました。次ぎに試験問題の傾向を把握するため、過去5年間の問題を解きました。過去問題を解くことで、試験で問われる内容やパターンが把握できたと思います。試験問題の中で私にとって一番の問題が記述問題でした。出題される記述問題には、経験問題と技術問題があります。経験問題については昨年度と同様の内容が問われるとのことから、一度自分で文書を作成し、上司の添削を受け、仕上がった文章を丸暗記して試験に望みました。また、技術問題は何が出題されるか検討もつかなかったため、過去に出された問題を専門書を参考にして解き、問題のイメージを把握することを目的として勉強しました。

3.最後に

 この受験を通して、日頃業務においてなんとなく見過ごして行っていた断片的な事を、体系的に見なおすことができ技術力の向上ができたと思います。

 最後に、試験にあたり貴重な助言を頂いた皆様に感謝いたします。
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東北地下工業(株)

船橋 麻生子

25.地質調査技士に合格して


 『今年こそは何が何でも!』なんて意気込んだつもりもなかったが(いや、もうそろそろ合格しなければ、会社に私の居場所はないな)という不安と緊張を募らせつつ、今年の地質調査技士試験に挑んだ。

 早いもので、私も入社してから9年目。社内ではまだまだ若い(?)つもりでいるが、いつの間にかおばさんの域に足を踏み入れている私は“負け犬”?歳を重ねる毎に知識を習得する以上に、体の脂肪と態度が大きくなっていく。あぁ〜。

 さて、今回、執筆のご依頼を受けた時には、『私ごときが?』なんて言いながらも、気分的には合格したことで調子に乗って、浮かれ気分で安易に受けてしまった次第。

 実際に受験資格を得てからは、毎年試験を受けてきた。取り立てて勉強しなくても毎日の業務で自然に身に付き覚えるだろう程度の気持ちで漠然と過ごしてきたためだろう、合格するまでには凄く長い時間がかかった。

 試験も、二度、三度と落ちると、「頭悪っ!」「本番に弱いだけ?」としばらくの間は受けるのを止めておこうという気持ちに駆られるが、毎年春の申し込みには心を入替えて(入替えたつもりで)挑んできたが、受けるだけの繰返しで今日に至っており、受けた回数も片手では足りない位になっていた。

 この業界の通例か、もしくはうちの会社だけ(?)。毎年、年度始めは比較的ゆっくりできるので時間的余裕ができたらやろうと貯めていた資料整理を含め、思いの他、結構、有効に時間を費やせるもの。

 今年も例年どおり(?)、時間に余裕があったため、(いや、もしかしたら部内で気を使ってくれて担当業務を少なくしてくれたのかも)、まずは過去問を重点的に見直した。見直していくと、出題される傾向が概ね掴めてきた。今までもきちんと見直しておけば。後悔するばかり・・・。

 平成15 年度からは【現場調査部門】と【現場技術・管理部門】に改正されたため、私はこの年から「現場技術・管理部門」を受けることにした。改正されることは以前から風の噂で耳にしていた。どんな問題に変わるのかは分らないまま、初めて受ける気持ちで挑んだが、やはり・・・。

 今年は事前講習会にも参加した。二度目の受講となるが、仕事のことをも忘れて集中した二日間だった(自払だったので出費は大きかったが、今思うとその甲斐があった)。

 試験当日は、講習会及び問題の見直しが功を奏したのか、試験問題が解き易かったのか、終了後もかなりの手応えを感じていた。

 合格発表は9 月中旬。この頃になると時間をみては全地連のHP を確認する日々が続く。頻繁に、でもこっそりと。

 なかなか更新されない情報に(もう下旬です!)と腹立ちながらも、今年も駄目かなんて気持ちにもなったり、精神的不安もあって、辱めもなく電話で「発表はいつですか?」なんて聞いたりして。

 HPで名前が載っていたときは本当に嬉しくて、思わずはしゃいでしまった。

 社長を始め、社内全体から受ける熱すぎる(半分呆れ気味の)眼差しを背に受け、今年こそはと反旗をひるがえし、また、大台を越えて気持ちの整理がついたのか、遂に合格した。自宅に通知が届いた時は、家族皆で喜んだ。ヤッタネ、バンザーイ¥(●^o ^●)¥

 さて、受ける回数に意味はなく、もちろん一回で合格するのに越したことはない。試験を受けるには事前の準備が必要だということを痛感し、勉強することで自信にも繋がっていく。やはり自分なりに時間を見つけて勉強するしかなく、覚える気持ち次第で十分習得できる。

 私も色々とご指導受けている方に『知識を見ることに於いては皆平等である』という言葉を教えて戴いた。「そうだ、自分のやる気次第!」というところが一番だ。

 今は少し気が楽になり平常を取り戻したところであるが、やっと手にした資格に恥じないように、現場に関わる一人の地質調査技術者として、これから更に励んで行く心構えで、日々の生活を送りたいと思う。
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日本地下水開発(株)

尾形 剛志

25.地質調査技士に合格して


 地質調査の受験にあたり今まで現場で経験してきた事しかわかりませんでしたが、様々な知識を学んだ事でいろいろな方法があり、今まで以上に現場の状況を広い視野で見つめる事ができるようになったと思います。

 今までボーリングに携わってきて現場での困難な状況なども経験してきました。その時は自分自身が知っている方法しかわからず、そのやり方しかやっていなかった事もあり、その都度諸先輩からの指導を聞いてから行動に移っていました。しかし、知識を学び吸収する事で、その知識をもとに自分自身で考えながらボーリングを行うことによって、自分自身の技術につながっていると思います。また、知識を得ることで作業もスムーズに運び困難なことも回避できるようになったと思います。

 今回の経験で学んだ知識を得ることで、自分自身の為にもなり様々なやり方やその現場での状況の変化に対しても適切な判断や適切な処置を知ることができると思います。また、物の仕組みや内容など正しい知識もまだまだ浅いと感じるとともに、使用している部材・機材に対しても同じようにその物の構造や性質、種類などを理解する事で、現場での場所や状況に合った物を選定し目的に合わせ対処する事で物事を円滑にすることができると思います。

 学んだ知識を日頃の現場での作業の中に取り入れ、意識を持って更なる向上を目指し経験と技術を積み重ねて、何事に対しても適切に対応できる力を身につけて日々努力を継続しレベルアップにつなげていき自分なりの創意工夫ができればいいと思います。
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