(株)日さく仙台支店 調査課   庄司 正幸

庄司 正幸

18.平成16年度地質調査業協会若手技術者セミナーに参加して

 今回の若手セミナーは秋田県田沢湖にて10月21日、22日の二日間で行われた。

 台風23号の接近により「森吉山ダム」の現場見学会の中止も心配だったが、好天に恵まれ、予定通り現場見学会が行われた。

 私は、ダムの現場というのは初めてであり、あまりにも壮大な現場だったため、良く理解は出来なかったというのが本音であった。しかし、その現場の中身というのは近い将来私自身が必ず経験する要素が多く含まれていたと思う。品質管理、安全管理の問題、環境対策、地域住民への説明など、これらの問題は私が現在担当している「地すべり」や「地下水調査」にとっても避けては通れない問題だと思う。そして、なにより若手技術者にとってはいつかは自分も担当してみたい仕事の一つであり「夢」だと私は感じた。次回の若手セミナーでも若い技術者にとって「夢」を持てるような現場見学会を行ってほしいと思う。

 二日目のグループディスカッションでは2グループに分かれて行い、事前に考えていた項目によって進行した。今回の参加者は比較的年齢層も若く、雑談を交えてのディスカッションだったため、話やすい空間だったと思う。内容は下記のとおりである。

1.地盤調査の精度管理でのN値の取り方
2.宅地でのスウェ−デン式サウディングでのレキ当たりでの判断
3.土質の液状化計算での判断
4.この業界への不安、心構え
5.自分にとってのエンドユーザーとは
6.調査計画のストーリーの組み立て方
7.電子納品への対応方法
8.泥岩の特性
etc

 私にとっては勉強になる部分は多々あったが、他の人たちからみれば簡単な内容だったのかもしれない。しかし、この項目は若手技術者が日頃、上司などにはなかなか相談出来ない内容だったように感じた。そして、なにより大先輩方のアドバイスは参加者にとってはなによりも励みになると思う。本当に今回の若手技術者セミナーは私にとって仕事への意欲をより高いものに変えてくれたと思う。

 最後に、今回若手セミナーを開催していただいた東北地質調査業協会の役員の皆様に深く感謝するとともに、今後もまた開催して頂けるようにお願いします。
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